バイク手入れで不要なこと

ズバリ、それは洗車!
水をバシャバシャかけての丸洗いは、百害あって一利なし!
ましてや、高圧洗車などしようものなら、バイクを壊しているのと同じ事!
酷い汚れを落したいって気持ちはわかる。
だけど、そもそも水洗いを選んだのは、バイクに優しくしたいからではないのか〜?
それが、何で、ウェットブラストをかけるような作業に変わるんだろう?
フレームにこびり付いた土砂に、高圧水をぶっ掛けたら‥‥‥塗膜と土は接している〜
むしろ、ドライのサンドブラスト状態だよ!

話を普通の水洗いに戻そう。
高圧洗車が良くないのは、わかるとして、何故水洗いまで?
それは、正確に言うなら、散水ノズルやホース、或いはバケツで水をぶっ掛ける事が良くない。
バイクっていうのは、外板で防水された車とは違う!
はっきり言って、まったく次元が異なる機械であるわけ。
バイクは、車に置き換えて考えるなら、全てがエンジンルームであり、室内だと言える。
バイクにある断片的なパネルの陰には、防水されていないカプラーや水を含む遮熱材、遮音材まである。
電装品のランプやスイッチ、バッテリー、ジェネレーターさえも防水されているわけではないのだ〜!
どうしてもバイクを水洗いしたいと思うなら、その前に、マイカーのエンジンルームを水洗いしてみて!
ハイ、わかりました〜!って言われたら、ここでこの話は打ち切り。
では済まないから、それじゃあ、ダッシュボードを水洗い出来るかを考えてみて!!

世の中には、雨の日にはバイクに乗らないって人が沢山いる。
なにも、昔に、プラグがリーク(漏電)して走行不能になった苦い経験の持ち主ばかりではない。
だけど、体が濡れるのが嫌って理由だけでもないだろう。
多くの人は、バイクが濡れる事、そして、汚れる事を嫌っているのだ!
しかも、その水や汚れは、走行風と相まって隅々にまで浸透することを知っている〜
何もわざわざ、ホースで同様のことを再現する必要はないのだ〜!
恐らく、見える部分を拭き取るだけのはずだから‥‥‥

では、酷い土汚れとかをどうしろっていうのか?って聞かれたら
まさか、パーツクリーナーやシリコングリスでシットリってわけにはいかない!
まずは、水洗い? 否、正しくは、水拭き〜!
バケツと雑巾、ウエスを用意して、優し〜く拭き取る。
優し〜くっていうのは、汚れに水を含ませて、浮き上がらせてから撫で取るイメージ。
だから、水拭きだからといって、いきなりゴシゴシってやると同じ事、水研ぎどころか空研ぎになる。
あくまでも、汚れを柔かくして、そ〜っとウエスなどに乗換えてもらうわけ!
もし、油を含んだ汚れなら水だけではなく、洗剤や溶剤でないと浸透しない。

基本は、それ!浸透させて柔かくする事。
このように書くと、凄いこびり付きの場合の話のようだけど、うっすらとした汚れでも同じ考えで!
当然、ホースでジャ〜ってよりは、時間も手間も掛かるから手入れになるわけだ。
そうやって、水洗いって言える段階の次には、忘れずにしっとり手入れをして欲しい〜!
むしろ、これが何より大切!風呂上りのスキンケアは、とっても大切でしょ?
これについては、「綺麗にするって事の意味」のとおり。

もちろん、以上は、程度問題の話であって、モトクロッサーやオフローダーなら仕方がない。
でも、意味自体は変わりないから、その後のケアを入念にしてあげてね!って事になる。
それから、スクーターだからと言っても、いきなりOKに変わるものではないから慎重に!

R2とは、やる事にきりがないイメージと思われるかもしれない。
だけど、少なくとも守るべきは、そういった程度に応じた手入れをするって部分であろう。
そして、また、それぞれの技量に応じた手入れをするってことも、同時に重要である。
水を掛けてはいても、掛けてはいけない部分、掛け難い方法を知って‥‥‥
そして、その後に必要なケアがしっかりと出来る。
もし、ショップが水洗いをしていたとしたら、それは、またとない勉強のチャンスかもしれない?
 
Copyright  DIYヘルパー  All rights reserved

暫く乗らないとどうなる?

バイクだけが、足!って場合は、暑くても寒くても頑張ってバイクに乗る。
それが、バイクにとっては何より有難い事!
愛機は、手入れをして欲しいと思っているわけではない。
使って欲しい!そう、普通に乗ってもらいたいと思っているだけ!
機械は、その目的で使用される事が、何よりも調子の維持には必要な事だ。
使われる事で、消耗してしまう部分もあるわけだが、それは、元より想定内。
だから、調子の維持、すなわち「機械を調子良く使っていく」という意味には、消耗品を取替えながら手入れをしていく事が含まれている事になる。

ところが、手入れもせずに乗りっ放し、無茶な乗り方をする、派手に転倒する‥‥‥
といった事ではなくとも、久しぶりに乗ろうとしたら、ウンともスンとも言わない〜!
まったく、愛機に嫌われたかのような事態に遭遇してしまう事がある。
まず第一にセルモーター(スターター)が回らない。
或いは、勢い無くキュル、キュル、ウイーカチカチチチ‥‥  、?
これは、バッテリーが弱ってしまったから!
こうなるとバイクとは言え、ブースターケーブルを接続するか、じっくりと充電するかのどちらか?
もし、キックアームが付いている機種であったなら、それはご主人様への思いやり。
それとも、さらなるスキンシップを求めて押し掛けか〜?!
こんな事が、僅か半月程で‥‥‥先週末に乗れなかったという程度で起こっていたら〜
それは、もう事件ではなく、その儀式を楽しんでいるとしか思えない!
普通にバイクライフを楽しみたい場合は、すぐにバッテリーを取替えよう!

セルモーターが勢い良く回ると、バイクもそれに応えてくれるはず!
ブルル〜ン!
セルモーターで、キュルキュルとエンジンを回す(クランキング)にも、勢いが必要という事をしっかりと憶えておきたい。
勢いがないと、燃料の吸出しが悪いうえに、霧化も混合気の圧縮も弱くて爆発しない。
これは、キックでも同じ事、のんびり蹴り降ろしているとプスプスだから、勢いで踏み外すぐらいに気合を入れて蹴る事。
押し掛けの場合なら、帰りの体力を温存するつもりではなく、ゼロファイターの決意で!
だめなら、そのまま突入って覚悟でショップ方向に突き進む〜

えっ?新品のバッテリーも上がってしまった〜!
あれ?フーフー言うほど蹴っても掛からない?
(ショップに突入したなら、この続きは、後日ゆっくりと読んでもらってイイ〜)

これは、間違いなく次の段階に進んでしまっている! 「おまえは既に死んでいる〜」
そんなわけはないが、一体どのくらい乗ってないんだ〜?
まだ、1ヶ月程‥‥‥
僅か1ヶ月ぐらいでも〜! だから冬の間乗ってない〜というのは、完全にアウト!
ダメな原因は、ガソリンの気が抜けてしまっているんだ!
しかし、タンクのキャップを開けて、綺麗な色してるとか、イイ匂い〜といった事ではわからない。
もし、それで異状がわかるようなら、暫くではなく少なくとも1シーズン、或いは、1年とかの話。
もはや、現役ではなく不動車の話題となろう。

ところが意外と早い不動車入門って状態は、キャブレター内にある最前線のガソリンが問題。
ビールで言えば、大ビンの中身ではなく、グラスに注いだ飲み残しの話。
もちろん、燃料タンクが大ビンでキャブレターがグラスになる。
ビールも見た目が同じであっても、気が抜けた物はまずくて飲めない。
ガソリンも同じ!ってエンジンが泣いているわけ。
ガソリンに火が付きやすい理由は、イコール気発しやすい事でもある。
正確に言うなら、ビール同様に、その中の抜けやすい部分が失われてしまうのだ。
だから、この程度であれば見た目が大きく変わるわけではない。
エアクリーナーの奥を覗いて、ガソリンも出てるのに?って騙されると遠回りする。
何でだろ?何でだろ?とやってる間に、終には、プラグが濡れてしまって万事窮す!
それが嫌なら、すぐにキャブレターの底に有るドレーンプラグを緩めて、溜まったガソリンを抜く!
一般にプラスドライバーでビスを緩めたら、細いドレーンホースを通って床に落ちるはず。
大体、サイドスタンドやスイングアームの付け根付近に出口が有るから、ウエスで受けてタップリと捨てる事。
当然、4気筒であれば、4つのキャブレターを同様にする。

不幸にして、この後でもエンジンが掛からないようなら、プラグが濡れてしまったか、キャブレターの状態がさらに酷くなっているか?
まずは、簡単な方でプラグの点検からすると良い。
外してみて、電極が湿っている程度なら大丈夫。
しかし、濡れているなら拭き取って、軽くバーナーであぶって乾かして(焼き過ぎはダメ)再トライしてみる。
それでもだめなら、次は、プラグを新品に替えてみるか、キャブレターを分解してみるか、やり易い方で!
結局、キャブレターを分解して掃除しなければならない事もよくある。

以上が、何もせずに暫く乗らなかった場合のツケだ!!
それが嫌なら、最低でも月に一度は、エンジンを掛けてあげよう!
それも、ただ掛けるだけではなくて、完全暖機まで。
否、出来れば30分程は、空ぶかしでも良いからしっかりと相手をしてやって欲しい。
もし、出張とかで、それすら出来ないなら‥‥‥
バッテリーの(−)端子を外して絶縁し、燃料コックにOFF位置が有る場合はOFFに。
OFFがない場合は、PRI位置以外ならそのままで。
そして、手間だけど、キャブレターのドレーンプラグを緩めて溜まっているガソリンを抜けばOK。

その点、燃料噴射(EGI)の場合は、そこは、気を抜いても気が抜けないから大丈夫!‥‥?
キャブレターと違って、インジェクターが閉じているから、大ビンにキャップをしているようなものって意味!!
しかし、EGIにもインジェクタの漏れとか、燃圧低下での始動性悪化という事は起きる。
また、バッテリーへの負担はさらに大きく、その点の条件はより厳しくなる。
だから、これも暫くならって理解しておいた方が良いだろう。
 
とにかく、愛機が不動車入門って状態に陥るのは、意外と早いって事を忘れないでおこう!
特に、毎日を忙しくしている方は、注意すべし!
たまに気分転換って時に、よりによって難問を抱えてトラブルシューティングって事にもなりかねない。
 
Copyright  DIYヘルパー  All rights reserved

ショップとの正しい関係は?
ライダーであれば、何らかの理由でショップとの関係が既に生まれていると思う。
さて、その関係はどういったものだろうか? 今一度、じっくりと考えてみて欲しい。
どうして、こんな事を切り出すかというと、案外、何も考えずに惰性でお付き合いしているケースが多いからに他ならない。
でも、そこでバイクを買ったからとか、家に近いから、店が大きいから、従業員が親切だからとか、何かが選択理由として有ったには違いない。
しかしながら、その関係が今のバイクライフにおいて、最善、否、ベターであればいいんだけど?
より良い手入れのあり方、そしてバイクライフを求めていると、ショップとのお付き合いは、大変重要な要素であると同時に難しいものとわかる。

ところで、ここでショップというのは、バイク屋さん(以下ショップ)の事で、用品店ではない。
バイク用品店なら、品揃えが豊富で良い物をより安くセールしてくれたり、取寄せ部品を気持ちよく間違わずに手配してくれたらそれで良い。
ところが、ショップの数は多いし、メーカーの系列や取り扱い機種の相違などで、様々な様子を呈している。
そういった中での、今有る関係を見つめ直して欲しい。

何も他の良いショップを探せってばかりの問いかけではな〜い!
その理由は、ショップとの関係をこれから改善していく事も、自分自身の心がけ次第で可能だから‥‥‥
では、TryR2を実践しようと考えている場合に、どのような関わりがベターだろうか?
その為には、どういった事に意識をすればよいだろうか?

まず一番に言える事は、客としてちゃんと扱ってもらう事!
ちゃんととは、大切にとかしっかりって意味。(念のため)
何の用や?って感じで、暇人扱いされているなら一大事!
今まで、余程、くだらない話で迷惑を掛けているに違いない‥‥‥
綺麗な廃油やこましなスクラップを失敬するつもりなら、そんな関係を続けるのも一理有るか?
しかし、一流のサービス、否、そこまででなくても、思いやり溢れるサービスを求めるなら〜
最低限、招かれざる客であってはならない!
強いて言えば、多少は緊張感を与える存在でなければならないはずだ。
「この客を大事にしておけば、メリットが有る!」
嫌らしい話だが、根底にそれがなければ緊張感など生まれない。
何がしかのサービスや物品を提供し、その対価を得る‥‥‥これが、ショップの生業!
そのサイクルの中に入ればこそ、本音のところで、一人の客として見てもらえる。
そうかと言って、おまかせや言いなりで請求を受け入れていたら?
これは、いわゆる”カモ”って、可能性があるわけで、ショップは、いずれにしても楽な商売をしている。
大金持ちが次元の異なる事をさせるのなら、まだしも。
生活費をやりくりしている一般人が、そのような大雑把な関係を続けるべきではない!
必ず、相互確認の商談を経て、サービスや物販はなされるべきだ。

良いパートナーシップというのは、簡単に言えば、持ちつ持たれつ。
お互いが利益を得るように、情報やサービスを提供するもの。
ショップは、ライダーの安全や楽しさを思いやる事でサービスの質を高め、ライダーは納得して対価を支払う。
この関係が成り立たないような、例えば、店の都合ばかりが優先されたり、良かれと言って押付けられる事ばかりとか‥‥‥
これでは、はっきり言って、ライダーにメリットは有りません!
仮に、超有名ショップが相手であったとしても、一方的な関係なら再考すべきです!
本当に、自分の為に、超一流のサービスを提供しようとしてくれているのか?
それとも、店の看板、評判大事さに、当然のルールとして取扱われているのか?

相互に理解を深める為には、何が必要か?
それは、一言で表せば、「何故?」と質問する事が大切!
ショップは、ユーザーに問診や説明をする義務が有るから、当然ながら語りかけてくるはず?
(‥‥‥もし、それが無いなら論外って事で、仮に現状の対応に不満が有るなら、さっさと次を考えた方が良い。)
その場合、その説明や問診というのは、ユーザーのレベルに応じたものでなければ真意が伝わらない。
だから、ショップは、ユーザーのレベルを仮想しつつ、実際のところを推し量ろうと幾つかのテストを交えてくる。
例えば、パーツ名であったり、作動原理などの工学的な解説や専門用語であったり‥‥‥
その時に、知ったかぶりで背伸びをするのは禁物!
逆に、下手に出たショップに対して、自慢気にハッタリをかますのは、さらに悪い!
背伸びをすれば、後々、表顔とのズレに苦しむだけでなく、折角の情報を受け取れずに大損をしてしまう。
ショップにしても、伝わっているのにリアクションの少ない人という風に見てしまうから、追々、情報発信量が減ってくる。
最悪のパターンは、ハッタリをかまして優位に立とうとした場合!
少なくとも、ショップである以上、全てにおいてユーザーよりも実力は上!!
相槌を打ちながら、生意気な奴と反感でも買おうものなら、その先、思いやり溢れる対応など得られるわけがない。
とにかく、素直な姿勢でわからない事は問い直し、わかれば、その事に対する自分の意見や考えを返す。
その積み重ねが有って初めて、ショップが親身に対応出来る環境が整うだろうし、気が付けばそうなっているはずだ。
もちろん、決して良い子ちゃんになって、飼い慣らされろと言ってる訳じゃない!
これまでの話でわかるはずだけど、あくまでも、立場は違えど上でも下でもなく、対等な位置で関係を築きたいという事。

そして、せいぜいDIYでも頑張ってみたいなら、まして、情報の共有と役割分担は避けて通れないもの。
しっかりと、意思の疎通を図って価値観を共有しなくては、お互いがチグハグな事をする事になってしまう。
仮に、クラッチOH(オーバーホール=分解修理の事)をショップに依頼する場合を考えてみる。
その時、「エンジンオイル交換は、自分で出来るので済ませました!」となれば、ショップは、どうなる?
作業上で抜かざるを得ないオイルを特別に綺麗なオイル受けで保管しなければならなくなる。

決して、オイル交換工賃が節約出来るという役割分担にはならないわけで、むしろ手間が増える!
もし、ついでの作業だから、オイル代だけで良いと考えているショップであれば、「そこまでしなくても〜!」
この先、付き合っていくのが気重になるような悪い絡みの典型と言える。
それをズバッと「余分な事やで〜それはな‥‥」と説明してくれる店なら、災い転じて福となる!
今後は、足を引っ張らないように、どんどん相談して、がんがん役割分担をしていければ最高〜!
そして、その拠り所となるのは、整備記録!
進んだショップなら、1台毎のカルテが用意されているかもしれない。
しかし、それは、あくまでもそのショップだけの記録でしかない。
用品店で取替えたタイヤやエンジンオイルの記録は、当然ないわけ。
だから、愛車手帳の整備欄に一元的にまとめて、相互に利用出来るようにしなければならない。
それは、すなわち、作業の責任の所在を明らかにする事でもあり、ショップにとっては安心感が得られる事になる。
さて、その作業は、誰がするか?
やはりユーザーの責任!
ショップの納品書をわざわざ転記しなくても、時系列にホッチキスで綴じ込んでいけば用を成す。

もし、DIYによって、日常の点検手入れや簡単な作業が出来るのであれば、維持費は、圧倒的に安く済むもの。
だから、その分で高度な調整や重整備までも、予防整備的にショップへ依頼出来るとなれば‥‥‥
常に、新車時にも劣らないコンディションでバイクライフをエンジョイ出来るはず!
その為にも、ショップとの相互信頼関係を是非とも築き上げたいものだ!!
 

Copyright  DIYヘルパー  All rights reserved