点検整備をするために……
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普段から出来る手入れの続きに、定期点検整備が有ると思うのは甘い考えかも?
確かに、〈点検整備記録簿〉 を眺めてみるとイラスト入りの平易な言葉で書かれている。
しかし、これを見て、イコール、点検作業、或いは、手入れ整備が簡単と思うのは、実は大間違いなのだ!
では、何が大間違いなのか?
それは、現在の 〈点検整備記録簿〉 は、作業内容のユーザーへのわかり易さが前面に打ち出されているから。
この背景には、不明瞭な整備料金の請求問題による車検離れや行政への不満等を防ぐ狙いがあったはず。
以前(昭和の頃?)は、確かに、多数の定期交換部品や細かな調整項目等が、難しい記載で列記されていた。
その結果、ほぼ体感出来ない作業成果を義務的に受入れ、理解出来ない明細で高額な整備料金を請求されていたのだ。
ともあれ、車の性能や品質の向上と相まって、簡単明瞭となった記録簿では、高額な請求は難しくなったに違いない!

では、本題に戻って〜
そうして記録簿の記載を簡素化したが為に、各項目を構成する細かな事項や点検すべき状態、等と言った点検作業の手掛かりとしての内容が省略されてしまった。
とは言え、本来、点検整備は、点検基準書に基づき実施されるもので、記録簿は、あくまでも結果を記録し残す為のもの。
正しい点検整備をする為には、点検基準書が記載された各車種毎の整備解説書が欠かせないわけだ。

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