点検整備をするために……
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ここで、話がスタートに戻る〜
〈点検整備記録簿〉 によって、点検整備が出来るか? 言い換えれば、それをしたと言えるか?って感じ……
例えば、[ファンベルトの緩み及び損傷] という項目について
しかし、現実には、クーリングファンは電動式がほとんどで、その名称すら曖昧なものとなっている〜
さて、ファンベルトが緩んでいれば良いのか? それとも、張りきっていれば良いのか?
正解は、適度に張っていれば良いという事だが、適度な緩みとは似て非なる事。決して、緩みではない。
また逆に、キチキチ、ピチピチ、キンキン、パンパン?に張りきっているのも間違い。
しかし、この張り具合は、どの部分を押すかによって、状況や感覚は異なるもの。
たまたま、手の届く部分を押してみたら、キンキンに張っているかも?でも、それが、良いか悪いかは、一概に言えないのだ。
それは、ベルトを押して確認する部分が、メーカーによって機種毎に指定されているから。
その部分を確認もせずに、適当な場所を押すのは正確ではない。
さらに、適度な張りと先に表現した事は、決められた力で押した時のたわみ量が、数値範囲で決められているという事を簡単に表現したわけ。
すなわち、機種毎にメーカーで指定された部分を指定された力(指定された方法)によって確認しなければ、正しい点検は出来ないという事。
ベルトの張り調整用のプーリーが目に付いたからといって、ギリギリとむやみにきつくしていると、ベルトの寿命はおろか補機類のベアリングまでダメージを与えかねない。
以上、ダラダラと長い説明も、[緩み] 一つについて、簡単に書いただけ。
まだ、調整作業の注意点(特に、オルタネーター本体の取付位置を動かす場合)や損傷の意味(劣化の様子や経過等)には、触れていないから。